『仙台箪笥』は、仙台地域の長い歴史と風土の中で育まれた郷土の誇る伝統工芸品であり、その優れた意匠に加え、堅牢さ豪華さなどから全国的にも人気の高い宮城県を代表する工芸品であります。製品の製作には、木地の確保と加工、塗り、金具の制作、組立てに至るまで、高度な熟練技を要し、分業に支えられた手工芸品であるため大量生産にはなじまず、かつ技術・技法の継承には長い年月を要するため、後継者の確保・育成、技術・技法の継承が課題となっています。
また、昨今は、他産地で生産された量産品や粗悪品が「仙台箪笥」の銘を付して販売されるなど、“本物の”仙台箪笥の信頼を失墜させるような状況にあります。
このような憂慮すべき現状を踏まえ、高度な伝統技術により『仙台箪笥』製造の各工程に携わる事業者及び『仙台箪笥』の販売を行う事業者が結集して、消費者に“本物の仙台箪笥”を供給するため、販路開拓・共同受注・共同購買事業などの経済事業を実施することに加えて、『仙台箪笥』の定義を明確化し消費者に対し広く情報を提供するとともに、平成18年4月施行された『改正商標法』に基づき組合として『仙台箪笥』を商標登録し、組合員に対し一定の基準を充たした製品に『仙台箪笥』の名称を使用させ、更に将来『伝統的工芸品産業の振興に関する法律』に基づく経済産業大臣による伝統的工芸品の指定を得て、伝統的かつ高度な技術の継承と業界の更なる振興発展を図ることを目的として、『仙台箪笥協同組合』を設立しました。
1.木製家具製造業、漆器製造業、家具用金具製造業、家具卸売業又は家具小売業を行う小規模の事業者
2.宮城県内に事業場を有すること
3.理事会の同意を得ること